劉衛流(空手)道場生、くぼけん’Sブログ

沖縄劉衛流龍鳳会香織龍鳳館で空手を学んでます。空手大好き、海大好き、沖縄大好き。そんな気持ちを伝えていきたいです。

いまさらなんですけど文庫が出ていたので「君の膵臓を食べたい」を読んでみた。猟奇的な題名とは裏腹に何とも爽やかな小説だった。 

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 読書が好きだ。

だから、当然本屋も大のお気に入りスポット。ディズニーランドなんかよりずーっと面白い。

職場近くには、ジュンク堂がある。ほぼ毎日、立ち寄っている。幸せだ♡

立ち寄ればついつい、興味深い本に触手が動く。

おかげで、毎月webで確認するDCのカード利用明細は、ジュンク堂の文字が並ぶ。

 

「君の膵臓をたべたい」

2年前、本屋で初めてその本を見かけたとき、そのあまりに猟奇的な題名に引いてしまった自分がいた。

ふだんは、ノンフィクションものを多く読むのだが、小説も好きだ。村上春樹も読むし、司馬遼太郎歴史小説だって大好きだ。恋愛小説だって、大きな声では言えないけど、胸をキュンキュンさせながら読むことだってある。こんな(どんな?)僕だけど、昔、セカチュウ読んで号泣したことだってあるんだ。

ただ・・・

どうしても、「君の膵臓をたべたい」だけは、触手が伸びずにいた。

繰り返しになるが、題名が猟奇的すぎるのだ。

サイコパスな人にはなりたくない、そう強く思っているからであろうか。

 

そんな、「君の膵臓をたべたい」が文庫となった。

不思議なもので、文庫になったからといって物語が変わるわけではない(そりゃ当然だ)のだが、個人的には、重かったものが軽くなる、濃かったものが薄まる、悪く言えば、重厚だったものが軽薄になる、僕の中ではそんな感覚の変化がある。つまり、気軽に読めるのだ(もちろん値段的にも)。

 

そして、遂にこの本に手を出したのであった。

ジャンルとしては、青春(そして少し恋愛)小説か。

近い将来確実に死ぬことが分かっている少女とそのクラスメイトの少年との淡くて切ない心の触れ合いに、日常において、節税・脱税・粉飾決算との戦いにより、しだいに薄汚れていく僕の心が、浄化されていく、そんな爽やかさな効き目を持った不思議な物語であった。

少女の明るさに魅せられたし、少年の賢さに感心させられた。少女の達観とした明るさ、そして、少年のクールな賢さはいったいどこから来るものなのか。

 

物語には書かれていないが、少女はきっと、毎日、ヴィパッサナー瞑想で心を鍛えているはずだ。そうでなければ、自分の死という現実を受け入れられるはずがない。

少年の賢さは、これは物語にも書かれている読書好きからきているものであろうことは容易に想像がつく。本をよく読む人との会話は楽しい。そして「この人、おつむテンテン?」と思ってしまうような人はたいがい漫画すら読んでいない。

 

話がそれた。

この小説を読んで、正直、泣いた。号泣ではないが、涙で活字がぼやけるほどには泣いた。

ただ、読み終えたのち、嫌な後味は全くしなかった。それどころか、気分爽快!そんな類の元気すら湧いてきた。

爽やかな清涼剤のような本であった。